関節が痛い原因として軟骨がすり減って骨と骨が直接当たって痛いというのがある。軟骨はすり減って、靭帯は癒着してと関節の圧縮状態が続いてやがて痛くなる。
人間の身体は良く出来ていて普通に使っている分には軟骨部分を骨が滑ってスムーズに生涯使い続けられるようになっている。事実として高齢になっても元気に歩いてどこへでも行ける人はいる。
この関節の圧縮状態はやはり筋肉の緊張からくるのだと思う。例えば膝だったら腿から脛の骨を引っ張る力と脛から腿を引っ張る力が強いとその間にある膝の関節は圧縮された状態になる。緊張して身体に力が入り続けているとその間ずっと圧縮。その感覚を身体が覚えると圧縮が当たり前になり、強く軟骨を削り続ける。
やがて軟骨がなくなって痛くなる。
なのでどこか関節が痛いならその関節の前後の筋肉が慢性的に緊張している可能性がある。
軟骨ではなくても背骨の圧縮が強ければ椎間板が潰されてヘルニアだったり、圧迫骨折だったりと不具合が出る。やはり骨が積み上がっている背骨もそれが積み上がっているというだけで椎間板が潰れるようには出来ていない。姿勢が悪いことで背中の筋肉の慢性的な緊張が起こって重力プラス上下で引っ張る力が働くから異常な圧力が掛かる。
武術の世界では「膝を抜く」というような脱力を伴う技術があるけれど、こういう使い方だと関節を傷めないことが分かっていたのだろうと思う。
筋トレで筋力をつけて色々なことを解決しようとする現代ではあるけれど、その筋トレによって緊張癖というか力み癖がついてしまうと良かれと思って行うことで関節の圧縮が起きやすくなる。
個人的には力は抜けているのに上手に関節に乗って動ける感覚が育つことの方が身体に優しいやり方のように思う。
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