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北野監督

カンヌ国際映画祭が行われて、北野武監督の「首」が招待作品として上映された。

脚本賞を「怪物」が取り、男優賞を役所広司さんが取るという快挙もあったが、やはりカンヌと言えば北野監督という感じがする。

テレビではもう「おじいちゃん」という感じがするけれど、あのような国際的な場ではやはり存在感がある。

「首」は本能寺の変を北野監督的な解釈で映画化した作品。出演した俳優さん達も豪華な面々がズラリと並んでいた。予告の印象は時代劇版「アウトレイジ」という感じに思える。残虐なシーンに笑える小ネタが混じるような映画という印象。

以前から北野監督は独特のこだわりを持っていて、フィルムで映画と撮るのは「デジタルだと所詮は小さい点の集まりだけど、フィルムはそのものを化学反応で写したものだから観た時に人の脳はそれがわかる。」というようなことを語っている。
今回は大勢の人を使う場面でCG技術を使えば少ない人数で大軍を表現できるが、「本物の人を使うことで個性のあるこちらが予想出来ないような動きが出る。その方が面白い。」というこだわりを語った。

映像として観るものなので作り物ではあるけれど、なるべく本当に近いものを観てもらいたい、というのを感じる。英雄的でない武将達や本物の人が持つ癖、フィルムでしか映らない要素。

映画が大いにヒットして儲かって、まだ監督が元気だったらもう1作くらい出来るかもしれない。


あと奥様を連れて出席したのも良かった。