以前何かのテレビ番組で世界の食の最先端にいるのはスペインだと放送されていた。ハイパーメディアクリエイターの高城さんが当時スペインに住んでいて、その理由の一つが食が世界一だからという事だった。

食を分子レベルで科学的に計算して作る料理なんかがあったと思う。

そして、昨日のクレイジージャーニーでそんなスペインの世界一と言われるレストランの元シェフの方が出演していた。

世界一のレストランを辞めたのは、アマゾンで食べた50歳の亀を食べた時に受けた衝撃からだったという。50年の歴史が入ってきて脳が覚醒したらしい。野生で50年生き抜いてきた亀だ。

大昔は人類も狩猟採集が主だったので、全て野生のものを食べていた。野生のものは食べられるその時点まで生き抜いてきたものだし、そこに生えている植物も自然に生き残れるところに生えている。

農作は人が勝手にそこに植えて生きていけるように世話するし、植えるものも人にとって都合よく改造した種を植える。酪農もそう。人がコントロールする。

番組の中で市場で売っている現地のハチミツが映った。汚いバケツの入っていてサラサラの液体に近い質感だった。日本で売られているハチミツは人が巣箱を置いて蜜を作っては取られ、作っては取られと繰り返すのでストレスの味がするそうだ。そういう影響もあって市販のハチミツは粘度が高くなって自然の物とは違うものになるとシェフは言う。

ちなみにこのハチミツも普通の人が一気にたくさん食べると脳が覚醒してヤバイらしい。これは悪い意味でヤバイのだと思う。

日本なんかは自然のままの原生林なんて実はほとんどないから、本当に自然のものなんか食べたことはないけれど、そういう世界があるのだなぁ、と思った。

サピエンス全史で本来人間は狩猟採集していたことが一番幸せだったと書いてあったけれど、これは食の質においてもそうだったのかもしれない。
まぁ、彼らも人がコントロールした食べ物は食べたことがないから比較は出来ないのだけれど。