猫は鍋やティッシュの箱などに入るのが好きだ。狭いことがストレスではないのだろう。人が胡座をかいているとやはり組んだ脚の間に入ってくる。
狭い空間で身体をその空間の形に柔らかく変形させて安定する。無理がないのでそのまま寝てしまう。
人間はフラットな布団やベッドで割とスペースを使って寝る。その割には寝られない人が多い。
それでベッドの質や枕の高さなどの沼にハマっていく。改善策を外に向けるなら照明やカーテン、音など無限に改善することは出てくる。
逆に改善策を内に向けるとシンプルになっていく。
動物は木の上で寝たり、そこらへんの地面に寝たりと多くを望むことなく眠る。フラットな場所は自然界にはそんなにない。身体を環境に委ねて寝られる柔軟さがある。
人間も委ねる柔軟さがあれば、布団でなくても寝られるはずだ。枕も向きに応じて身体が柔軟に沈んでくれればなくてもいいだろう。だから枕の高さは緩むほどに段々と低くなっていくといい。
身体の中に骨と水しかないとするなら形はいかようにも変わることができる。
それが寝ても消えない緊張によって身体の形がより固定されていく。
いきなり快適には寝られなくても、緩んで柔軟になっていくことで次第に寝具はどうでも良くなってくる。
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