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寺地選手

昨日は寺地選手、天心選手、ユーリ阿久井選手が出場するボクシング興行があった。井上尚弥選手の活躍もあってか日本人ボクサーでも世界的に名が知れ渡っている選手が増えてきている。


井上選手、井岡選手、中谷潤人選手、そして昨日試合をした寺地選手は世界的に注目を集めている。

寺地選手はここ4試合で圧倒的なKO勝ちを続けていて世界の危険なパンチャー十傑に名を連ねている。ライトフライ級では歴代最強のチャンピオンとも言われているため、今回も危なげなくKO勝ちすると思われていた。

しかし、試合が始まってみると相手のカニサレス選手のパンチが強い。寺地選手の方は打ち合うものの過去例がないほど簡単に相手のパンチを貰う。何となく足がドタドタして動きがスムーズではなく、ガードも甘い感じがする。
カニサレス選手が思い切り踏み込んで打ってくるので距離感を見誤っているのかもしれない。

序盤にお互いダウンを奪い、前半の公開採点では負けていた。中盤に少し優勢な印象で進んで終盤前に公開採点でやや優勢なポイントになる。上手に戦えばそんなにリスクは侵さずに勝てそうなものだけれど、打ち合いにこだわるとやや分が悪い。

ポイント差が微妙なのと相手のパンチをモロにもらうとそこで試合が終わる怖さもあり、最後の2ラウンドで寺地選手が足を使っての割と安全な戦い方にシフトして辛くも判定で逃げ切った。


スリリングな打ち合いは観客も喜ぶ内容ではあるけれど、それよりも危なっかしさの方が目についた。何となくバランスが悪い感じ。相手が強かったのもあるけれど、今回は寺地選手が万全の状態ではなかったように思う。

ちょっと階級に敵なしという印象は薄れた防衛戦になってしまった。