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鳩が歩く時は分かりやすく全身で歩く。足の筋力で歩くなら足、脚を緊張させて歩くことも出来ると思うが、やがて緊張した身体が全体の柔軟性を奪っていく。
そうならない為に足を前に出すことで変わるバランスを首を前後に大きく動かすことで緊張を散らしている。だから足をガチガチに緊張させずに歩くことが出来る。

本来は人間も同じで立ったり歩いたりする中で体勢が変わるのに応じて上半身も柔軟に動いてバランスを取れれば脚の緊張を小さくしつつ体勢の維持が出来る。

バランスは背骨、胸郭、首などが意識することなく勝手に動くのが理想的だ。わりと身体の中心部に近いこれらの部分が固まって動かないとすると、腕を大きく動かしてバランスを取るしかなくなるが、こうなるとなかなか日常は不便になる。そして不格好にもなる。

歩く、立つのバランスが取りにくくなると安易に脚の筋力強化に走りがちではあるけれど、そこまでいっている人は上半身がカタくなっている場合が多いはずだ。

筋力で何とかしようとすると後々思わぬ支障が出てくるから、柔軟性とバランスを取り戻す方が自然の摂理に沿うやり方だと思う。