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バランス

普通の人は筋肉を緊張させる事によって座っているし立っている。この緊張があるので感覚は鈍くなっている。

寝起きの時は弛緩している部分が多いので布団の感覚や力が抜けた自分の身体の重みなんかを感じやすい。この時はより感覚器官として筋肉は働いている。

ヨガや武術の達人たちは訓練によって、なるべく筋肉の緊張を起こさないように座り立つ。武術のずっと立ってる修行はたぶん筋トレや忍耐よりバランスを求めているのだと思う。

立っている時に緊張が起こらないバランスを見つけて初めて自分の中を感じる事が出来る。ヨガの瞑想もバランスで座る事で感覚器官を使って内観が始まる。

とことんやっていくと体勢が変わった時に素早くバランスを捉えられるし、物を持っても変わるバランスにも素早く対応する。

筋肉が緊張する事で成り立っているところを少しずつバランスで行うように置き換えていく。
前腕にも下腿にも骨が2本あるはずなのだけど、普通常に緊張状態で慣らされているので誰も感じ取れなくなっている。それだけ感覚器官として筋肉は使われなくなっている。