貧乏ゆすり

子供の頃には教室に結構貧乏ゆすりする子がいたと思う。僕も割と慢性的にしていた。

あの感覚は身体が勝手にやっている感じで、自分で意識して動かしているのではなかったと思う。ただ、意識によって止めることは出来る。

貧乏ゆすりという名前もそうだし、大人からはみっともないからと止めるように言われたものだった。

高校の時にも貧乏ゆすりする同級生はいたけれど、それ以来大学でも会社でもそういう人は見なくなった。

意識すれば止められるので段々社会の中で目立たないように制御する癖がついたのだろう。欠伸だって意識によってかみ殺すことが出来るので、やはり公の場では制御することが多い。

しかし本来は身体が勝手にやる事には意味があって、欠伸はアゴの緊張を緩めるとか脳に酸素を送るとか言われている。貧乏ゆすりは実は血行が悪い足先に血を巡らすためだったり、リンパ液を戻してむくみを改善させようという反応だと今は言われている。

もう貧乏ゆすりを制御するのに慣れてしまってそういう衝動すら起こらないけれど、とがめるような文化がなければ少しは冷え性の人が減ってたんじゃないだろうか。