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立つ

人が立っている状態。
骨だけを考えると大体200本ある骨が縦に積み上がっている状態。これがバランスだけで成り立つのは不可能なので、筋肉や靭帯で固めることで「立つ」を成り立たせる。

赤ん坊がハイハイから立つようになる時は筋力がまだ不十分なのでユラユラしながらバランスの比率がかなり多い状態で立つ。この時にかなり脳みそが使われるので脳が発達する。

立ってから段々と筋力が付いてくるとフラフラしないように筋力で固める事で立つ比率が増えていき、固まりっぱなしの所から不具合が出てくる。筋力で立つ方が単純なので当たり前のようにこの方向に進む。
 

しかし、本当はこの筋力で固める方向をどこかで止めるか、バランスの方に回帰していければ不具合を起こしにくい省エネの「立つ」を実現できる。

昔観ていたカンフー映画では修行者がやたらと立ち続ける修行をする。站椿と言うのか。
日本の部活などでの空気イス的な根性を鍛えるものだと思っていたけれど、本当は脳みそをフル稼働させてピタリと止まった状態でなるべく筋力は使わないバランスを探っているのだと今は思う。

鍛えることはイメージ的に力む事と繋がりがちだけど、逆の方向に行くべき時代になっている。